自分にあった働き方・働く場所で看護をしよう!

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この記事では、看護師の資格を活かしてさまざまな場所で働いてきた自分の体験をもとに、看護師のさまざまな働き方・働く場所をご紹介します。

看護の仕事は、病院や診療所だけではなく、患者さんのご自宅へ訪問する訪問看護や、近年のDX化もあり、テレヘルス(Telehealth:オンライン診療を含むオンライン上で行われる医療)の現場で働くテレナース(Telehealth Nurse:オンラインで面談し、患者の体調や生活状況のアセスメントを行い、生活指導や助言を行う看護師)が活躍する日もそう遠くはありません(参考資料1)。

この記事が、みなさんの自分らしい看護ができる場所や働き方に出会うきっかけとなりますように!

*本記事内には、広告が掲載されています。

目次

1. 病院・診療所編

看護師というと、テレビドラマやニュース等で取り上げられるように、病院で忙しく働いているイメージが強いのではないでしょうか?実際のところは、欧米などの先進国と比べて看護師の配置人員が少ないので、緊急入院や患者さんの急変などがあった場合には、休憩時間もしっかり取れず、トイレにもなかなか行けず…といったこともあります。

でも最近では、国の政策や日本看護協会の働きかけもあり、ワークライフバランスを意識して休暇を取りやすくしたり、時間外労働を少なくするための勤務体制の改善や工夫がされるようになってきています。しかしながら、大学病院や総合病院などの大きな病院と小規模な病院、都市部と地方では、看護師の人員の差があることから、まだまだ人員が足りていない病院や診療所もあり、忙しく働くという現状は少なくありません。

実際のお仕事は、みなさんが想像するとおり、診察や治療・手術・検査のときの医師の補助患者さんの介助、病棟で入院している間の患者さんの療養生活の支援になります。

2. 施設編

高齢者施設は、特別養護老人ホーム介護老人保健施設などが知られていますが、最近ではサービス付き高齢者住宅などさまざまな施設があります。それぞれの施設で、入居者さんの体調や障害の状況に合わせた生活支援をします。施設は、病院とは違って病気を治療する目的ではなく、入居者さんの生活の場であることから、その人らしく楽しく豊かな毎日を送るためにはどのような看護が必要であるかをしっかりとアセスメントして支援することが大切になります。

私は、施設で働いた経験はありませんが、教員時代に看護学生を連れて実習に行っていました。看護学生の実習を通しての感想になりますが、入居者さんの生活を支援する施設看護は、その人の持てる力を引き出し、その人らしく豊かな日々を過ごすための看護の基礎知識や技術がとても活きてくる場であり、それを入居者さんの反応でとても実感しやすいと感じました。

3. 地域・在宅医療編

地域・在宅医療は、保健所で働く看護師や保健師、自宅に訪問する訪問看護が代表的な看護になります。他には、地域包括支援センター老人福祉センターなどがあります。今までは体調が悪くなったら病院で治療する・入院するということが当たり前でしたが、地域包括ケアシステムが構築されてきている昨今では、住み慣れた自宅で治療を受けられるようになってきています。

イメージがつきやすいと思うので、私の訪問看護の印象に残る経験をお話しします。大雪の日、いつものように1人で車で糖尿病で療養中の独居の高齢者宅へ向かいました。到着時、玄関やいつも駐車しているスペースはすっかり雪で埋まっています。雪をかき分けて埋まりながら玄関に向かい、インターフォンを押すとなかなか応答がない…(大丈夫だろうか…)。しばらくすると、ゆっくりと玄関先へ歩いて出てきてくれました。家から出ることもできず、とても不安だったようで、私を見てとても安心した表情をして迎えてくれました。家に上がり、お話を聴きながら、体温や血圧、脈拍、血糖値を測定し、これまでの生活状況を確認しました。

以上のような、エピソードは病院や施設看護ではなかなかない経験だと思います。私は、訪問看護は「自宅療養者の日常の中におじゃまする看護」という印象で、病院や施設看護よりも家族のような感覚に近いものを感じました。私の好きな看護の1つです。

4. フリーランス・法人看護編

フリーランス会社を設立して、公的なサービスを補完する外出支援退院支援保険外の訪問看護サービスなど、新しい看護サービスを提供する働き方も少しずつ増えてきています。人生100年時代を迎え、長く健康にどのように人生を過ごすのかを1人ひとりが考え始めている昨今、地域・在宅医療と病院・施設看護をつなぐ新たな看護、人々が安心して自分らしい豊かな人生を送るための健康支援サービスの一躍を担う重要な働き方として注目し、これからより良い新しいサービスが増えることを期待しています。

そして、私は今、その挑戦をしている最中です。詳細については、もう少し具体的になったらこの記事を更新してお伝えします!

5. テレナーシング(Telenursing)

テレナーシング(Telenursing)とは

情報通信技術(ICT)と遠隔コミュニケーション(Telecommunication)を​通じて提供される看護活動である。​

具体的には?

​ICTを利用し、音声・画像・映像・心身情報(モニタリングデータ)などを用いて、​看護職が離れた地点(居宅など)で暮らす利用者のアセスメントを行い、​遠隔コミュニケーションを通じて譲歩提供、相談、教育、および保健指導を行うことである。

*参考資料1より

日本では、オンライン診療はコロナ禍で普及し始めてはいますが、テレナーシングは研究や応用段階にあります。アメリカやオーストラリアなどの欧米諸国では、Telehealth Nurse としてオンラインで活躍する働き方は1つの選択肢となっており、今後は日本においても看護師の1つの働き方として看護の手段として普及することを願います。

まとめ

科学・医療技術の進歩により、長く生きられる人生100年時代となり、一人ひとりがどのように生きていくのか、幸せの形も多様になっています。そのような今、既存の枠にとらわれず、医療の形は変化していく必要があり、看護の働く場所や働き方も変化していかなければならないと思います。

看護の働く場所は、病院施設地域・在宅とありますが、DX化によりテレナースも可能になりました。働き方もどこかに雇用されるだけではなく、フリーランス自ら法人を設立して独自の看護サービスを提供する方法もあります。

これから看護師になりたいと思っている方や現役の看護師さん、今の働く場所や働き方に悩んでいたり、新しいことをやってみたいと考えている方の参考になりましたら幸いです!

参考資料

  1. 一般社団法人日本在宅ケア学会:テレナーシングガイドライン
  2. Life Health 公式ホームページ
  3. 公益社団法人日本看護協会:看護統計資料室

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